ログ・ホライズン 10 ノウアスフィアの開墾
著:橙乃ままれ イラスト:ハラカズヒロ
監修:桝田省治
定価:本体1000円+税
ロエ2の手紙が示唆した<航海種>という第三の存在、〈典災〉を名乗るモンスターによる<大地人>への危害など、クラスティを欠いた円卓会議は紛糾していた。元の世界への帰還か、大地人の救命か?シロエは己に問い続けながらも、次の一手となる「月」への交信方法を探るべく、大規模戦闘シブヤダンジョンへ挑む! !
  • 【通常版】

●キャラクター紹介

若者たちを見守るネコの紳士
にゃん太
レベル:92
種族:猫人族
サブ職業:料理人
HP:12003
MP:9688

〈記録の地平線〉のご意見番にして料理人。シロエや直継同様に〈放蕩者の茶会〉参加者であり、ヤマトでもトップクラスの実力を持つ〈盗剣士〉。その老成した言動と豊富な知識、経験でギルドの精神的な支柱をつとめている。料理に対する造詣が深く、その腕前も一級品。「味の革命」をアキバにもたらした立役者でもある。いつも紳士的な立ち振る舞いを崩さず、若者たちが異世界で生きてゆく様を温かく見守っていたが、「赤い夜」事件でのロンダークとの再会では、彼の抱く絶望に大きな衝撃を受けた。人生とはままならないものであり、年長者であるにゃん太はそれをよく知っている。だからこそシロエたち青年組やセララたち年少組に大きな愛情を注ぐ。にゃん太は気がついていないが、それは多分きっと一方通行ではない。

閃光のリントヴルム
流星と稲妻の化身である白竜リントヴルムを討伐して手に入れた一対の〈幻想級〉レイピア。圧倒的な攻撃力と白く輝く剣身が特徴。追撃のダメージマーカーを起爆させたときに美しいエフェクトが発生する。
「攻撃力は素晴らしいのですが、いささか修理費がかかりますにゃ」
決闘の礼儀《ディコラム・オブ・デュエル》
雷の幻獣・鵺から得られる「鵺の四位皮」を用いて作られた、美しい光沢を放つ上品な白手袋。抜群のグリップ感を誇り、命中率の大幅な向上とともに、クリティカル率もアップする。フォーマルな場でも使える一品。
「手袋は紳士のたしなみにゃ」
紳士の銀時計
蓋上にオダマキのレリーフが施された、鎖つきの銀時計。花言葉は「勝利への決意」。〈盗剣士〉の主要特技の一つ〈アーリースラスト〉の特技を低確率で多重化する。時間厳守もまた紳士のたしなみなのにゃ。
「料理に使うこともあるのですにゃ」

巨大ギルドの祭り上げられた指導者
アインス
レベル:90
種族:ヒューマン
職業:神祇官
HP:10154
MP:10241

アキバ第三の戦闘系ギルド〈ホネスティ〉のギルドマスター。ゲーム時代はプレイヤー間の格差是正を標榜、広く攻略情報の公開に取り組み「先生」と呼ばれていた。〈円卓会議〉の11ギルドマスターのひとりなのだが、戦闘系としては突出した武力もなく、生産系としては十分な商業規模がない。〈大災害〉後のアキバにおいては「肥大化した生活支援系」とでも言うべきギルドとなってしまったせいでさまざまな厄介を抱え込んでしまった。
善性の人間であることは疑いを入れないのだが、いっぽうで善性であるがゆえにアキバの闇と深く共鳴してしまい、苦しみの中にある。

霊弓・月下美人
〈ロマトリスの黄金書架〉で手に入れた幻想級の弓。矢の代わりに霊符を矢として射出できる。攻撃力は皆無で味方への回復や支援などに使用する。テクニカルな運用が求められるため、使用難易度は高め。
「援護は神祇官の役目のひとつ。難しいわけではありませんよ」
ひんやりアイマスク
眠る時に装備すると冷気による目元へのリラックス効果で安眠状態にし、微量だがHP回復効果もある。常用することで知力の向上効果も期待できるとアインスは主張している。シロエやロデリックも愛用しているらしい。
「冷凍呪文でひやすのが玄人のテクニックですね」
妖精印のロデリタンDX
秘宝級回復薬と〈蒼竜の涙〉と、半分の優しさとを調合して作られたロデ研謹製の強力栄養剤(パイン味)。ロデリックに試供品と称して手渡されたもので、全身の疲れが一気にとれるが、悪酔いするので飲みすぎに注意。
「パイン味って言いますが、これパイン入ってませんよね」

公爵領マイハマの未来の領主
イセルス
レベル:9
種族:ヒューマン
職業:マイハマの幼君
HP:899
MP:449

フルネームはイセルス=エルアルド=コーウェン。セルジアッド公爵の孫、レイネシアの実弟にあたる若干9歳になる少年。優しい眼差しと銀色の髪はレイネシア同様母譲りで、その幼さに似合わぬ利発さと、年相応の好奇心や騎士道への憧れを併せ持つ。〈大災害〉に衝撃を受けて、その後祖父の薫陶、姉の活躍にふれて〈大地人〉と〈冒険者〉の融和を願う。来るべきサードシーズンは出会いの物語。イセルスはアイザックを通してやっと〈冒険者〉と出会うことが出来た。しかし両者のあいだには〈摂理地平線の原則〉が立ちはだかる。本当の意味で隣人となるためにはまだ多くの困難が待ち構えている。

虹四葉のしおりと羽根ペン
グラス・グリーヴスの騎士たちと、父フェーネルから誕生日に送られた文房具。ペンはグリフォンの羽根製で筆記速度が速くなる。しおりは七色のクローバーを押し葉にしたもので本を読む時の必需品になっている。
「貴族たるもの剣とペンをたしなむのです」
若露の上着
若草と、そこに滴る露のような色使いの上着。上質の絹糸で織り上げられ、刺繍をふんだんに施されたジャケットは子供が着るには着心地に難があるが、イセルスは日頃からこの上着を誇りとともに身につけている。
「お祖父様からもらったのです」
緋衣の手作りブローチ
サルビアの押し花を封じたブローチ。以前にサラリア、レイネシアと三人で作った物で、各々同じ物を持っている。家族のお祝い時には身に着けてくるのが約束事となっており、仲睦まじい姉弟の話としてイースタルで有名。
「お姉様とおそろいです!」

〈黒剣騎士団〉を率いるアキバの武者
アイザック
レベル:94
種族:ヒューマン
サブ職業:剣闘士
HP:15471
MP:7761

アキバでも最強の戦闘系ギルドとして〈D.D.D〉と並び称される〈黒剣騎士団〉のギルドマスター。魔剣〈ソード・オブ・ペインブラック〉を用いた苛烈な戦闘や、思考のシンプルさ、荒っぽい言動から単純で粗暴な人物と思われがちだが、決して考え無しの戦闘狂というわけではない。一度身内と認めた相手には情の篤い好漢であり、また人を見る目も確か。自分に足りないところを補ってくれる仲間を見出し重用することで、自ギルドの運営や〈円卓会議〉でも重要な役割をこなしている。地球世界では東北地方の建築会社に勤務する社員で、若手ながら震災復興などでさまざまな苦労も経験している。座右の銘は「相手を生まれや年齢でみてたらダチふえねえ」。マイハマでは侍女に隠れた人気らしく、野蛮だと嫌っていた優等生タイプの侍女がある日突然「優しいところもあるし見た目より紳士だわ」などと頬を染めるオカルト現象があるために、侍女長からは警戒されているのだとか?

円卓会議制服
〈円卓会議〉発足後、メンバーのために作られた制服。アイザックのものは襟元やズボンに改良が入っている。有事に制服を着る事については色々な意見が出たが、アイザックはこの制服に予想外にノリノリであった。
「だって着るもん悩まなくて良いんだろ?」
実験型肘当
シロエらが〈奈落の参道〉から持ち帰った幻想級素材を使用した肘当て。現状は未完成で未解明の特性もあるが、再使用規制時間を短縮する効果が確認されている。アキバの街の研究者や職人の最近の成果のひとつ。
「丈夫でいいなこれ」
少し歪な折り蛙
イセルスがレザリックに折り方を教わり、アイザックにプレゼントした折り紙の蛙。イセルスが折り紙に興味を持つきっかけとなった、アイザック製の〈そこそこ歪な折り蛙〉と並べて机の上に飾られている。
「おれのが強そうだぜ」

友を見守る鈴蘭はまだ微睡みの中
ヘンリエッタ
レベル:90
種族:ヒューマン
サブ職業:会計士
HP:9696
MP:9845

〈三日月同盟〉所属の吟遊詩人。ギルドマスター・マリエールの無二の親友として、サブギルマスとして同ギルドの会計を預かっている。〈大災害〉直後からシロエたちとの友好関係がありそれは現在でも継続中。可愛いものや女の子が大好きで、同じギルドのアシュリンや〈記録の地平線〉のアカツキを溺愛している。弱点である本名は「梅子」であり、自分でも余りにもばば臭いと気にしている。マリエールとの口げんかではこの本名を持ち出されて「マリエなんて毬絵のくせに!」と反論にならない反論をすることもしばしば。地球では29歳経理OLだったらしい。父親は眼光鋭い腕利き証券マンであり仕事人間。その父親に対する甘い惚気を母からずっと聞かされて育ったせいで、本人認めないがどうもファザコンの気味がある模様。シロエに対する淡い思慕も「鬼気迫る雰囲気で仕事に打ち込む姿にときめく」という理由ではないのかと推察される。本人は全力で否定するだろうが、恋愛に興味薄くこの歳になったと言うことは、恋愛経験では初心者なのかもしれない。

時計仕掛けの奏歌弓《クロックワークスアーチェリー》
〈時計仕掛け〉モンスターに使われている部品と技術を応用し、変形機構を組み込んだ中型のコンパウンドボウ。命中精度も高く、援護歌を奏でることで音色と共鳴し、援護歌の有効範囲を拡大してくれる特性もある。
「機械弓は普段の調整さえ良ければ技量をカバーしてくれますので」
思慮深い紫丁香花《しりょぶか~ライラック》
優しい香りを湛えた薄紫色のスカート。冷気に強く、周囲に混乱の状態異常を抑制する香気を漂わせる。製作級ではあるが〈三日月同盟〉の友好ギルド各所から高価な素材を提供されたため、高性能な防具となっている。
「ミニがはける歳にはかぎりがあるんです……」
歌姫の秘事
ごく淡い桜色のマニキュア。〈吟遊詩人〉の扱う楽器や武器のステータスが底上げされる他、歌や楽器を演奏する際にもボーナスを得られる。慎ましくも愛らしい色彩もあって〈吟遊詩人〉以外の乙女たちにも人気。
「皮膜効果が強いので、矢羽根の接着にも使えるんですよ?」